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コロナ後の『2001年』

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京都大学の山極寿一学長の「新たな経済秩序、国際関係、暮らし方の早急な模索を」という毎日新聞の寄稿がとても強烈だった。

 

山極教授は「感染の拡大が危惧され始めた時、私の頭に浮かんだのはカミュの「ペスト」でも小松左京の「復活の日」でもなく、「猿の惑星」というSF映画だった。」という。変異を起こした言葉を話す猿がほかの猿を解放するのと並行して、人間がウィルス感染で絶滅し、残った人類は言葉がしゃべれなくなり、ウィルスに抵抗力のある猿が人間を支配する、という物語。

 

また、この寄稿の中でフマフォなどの情報機器が人の交流を妨げるので制限したほうがいいと警鐘を鳴らしてきた立場を覆して、「情報機器を賢く利用して、人々の最低限のつながりを確保したほうがいいと思う。」確かにそうかもしれない。

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では自分がこの記事を読んで思ったことは、同じ猿つながりで『2001年宇宙の旅

である。

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冒頭の長い原始時代を想像させる猿のシークエンス。それは同じ種族が戦いを始めるというニュアンスである。猿が猿を殺す。これは人間が殺し合う歴史と大いに重なる。猿が骨を武器にして同じ猿を殺す。その骨が宙に投げられて、宇宙船になる。

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猿がモノリスを見つけたとき、この猿にある意識が目覚める。それは同じ種族を”殺す”という行為だ。そしてこのモノリスをコロナに置き換えると、よりすべてが解き明かされる気がする。1968年にキューブリックが描いた未来。その予想はこの映画かやおよそ20年遅れてやってきた。

 

山極寿一教授の寄稿に戻ろう。「ウイルスは自身で増えることができないから、生物の細胞に寄生して自分のコピーを作らせ、細胞を破裂させて分散する。」この文脈に世界の歴史を重ねると得心がゆく。

 

増えすぎたのだ。

 

ウィルスを媒介させて増殖させるのは人間だ。「都会では(略)密閉した空間で歌ったり踊ったりして楽しむ人が増えている。新型コロナウイルスはこうした人間の営みを全否定しようとしているのだ。」人間は増えすぎた。そして人間以外の生物や環境を必要以上に破壊した挙句、同じ人間同士が殺し合うことまでして数を調整してきたのに、それでも間に合わないほど増殖しすぎたんだよ。

 

モノリスはこうした人間の実情を神の目線で鑑み、新たな人類(スターチャイルド)を生み出そうとしている。このように見ることはできないか?

(=^・^=)

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