dalichoko

しょうもない

愛の不時着 사랑의 불시착

ブロトピ:映画ブログ更新

英語のタイトルは”Crash Landing on You”
Netflixドラマ『愛の不時着』を鑑賞した。全16話。
1話約90分だから、24時間かかったことになる。
すごいドラマだった。

ブロトピ:映画ブログの更新をブロトピしましょう!

f:id:chokobostallions:20200521191713j:plain

北朝鮮にパラグライダーで不時着した韓国の若き女性社長ユン・セリとそれを見つけた北朝鮮の兵士リ・ジョンヨルの大恋愛物語。
 
単純な韓流のラブストーリーではない。

f:id:chokobostallions:20200521191730j:plain

北朝鮮のリアル(と思わせる)実情を示しつつ、韓国の潜む家族の崩壊を対比させている。むしろ北朝鮮の人民がいかに慈愛にあふれ家族を愛し近隣で助け合う人々であるかを認識させる。何しろ令嬢のユン・セリは、韓国で肉しか対べないのに、北朝鮮の人々と親しくなる過程で、粗末な食べ物を喜んで食べるようになる。韓国では家族同士で憎しみ合いののしり合う関係なのに、北朝鮮における彼女は愛情あふれる女性となる。

f:id:chokobostallions:20200521191748j:plain

家族というテーマを真逆の立場で人格が変化してゆく様をドラマ化した傑作だ。南北問題をどのように終わらせるか最後の最後まで目が離せなかったが、結局ドラマは南北統一をそれほど強調するでもなく、ドラマ全体でやんわりと示して終わらせている。
 
このドラマはむしろ韓国で大きな格差が生じていて、しかも限られた富裕層の中で家族関係が崩壊している事実を公にしているのである。同族経営の大企業トップが家族観で訴訟を起こすなど、あらゆる面で人の情けが低下しているのだ。これはもっと言うと、日本がもっと家族関係にきしみを生じさせていることの鏡であるとも言えるのである。
 
いまこの映画のラストで38度線を超えるシーンを見て、テオ・アンゲロプロスを思い出す。国境を常に意識した作家だ。『このとりたちずさんで』で、主人公が国境線に片足を掲げるシーンが目に浮かぶ。ほかにもアンゲロプロスの映画にはボーダーが存在している。『愛の不時着』では、同じ民族の間で引かれた線を超えた物語だ。言葉が通じる民族がまるで違う文化や生活を送っていて、交流が全くない。このドラマの向こう側には見えない民族の悲劇がかげろうのようにゆらめいている。しかしそうした悲壮感を抱かせないコミカルな演出がなおさら心に染みてくる。
(=^・^=)
 
 
 ★

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

にほんブログ村 グルメブログ 日本全国食べ歩きへ
にほんブログ村

 

ブログランキング・にほんブログ村へ

 ブログランキング・にほんブログ村へ

 
 ★