dalichoko

しょうもない

LUDO ~4つの物語~

恐らく世界で初めてコロナ(covid19)を映画のセリフに埋め込んだ映画ではないだろうか。とにかく素晴らしい。極上のエンターテインメント。そして群像劇。

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冒頭、ボリウッドのスーパースターアミダーブ・バッチャンのナレーションで意味深に始まる映画。LUDOというボードゲームを映画になぞらえているようだ。人生ゲームやモノポリーのようなゲームか?

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それぞれに色分けされた陣地が中央の交差点で交わると、様々な事件が起きてくる。サブタイトルの「4つの物語」とは、オムニバス形式ではなく、それぞれの物語が平行して進んでゆくのである。これが実に面白い。

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なにしろボリウッドが得意とする上質なコメディなので、冒頭のシーンから意味不明のセリフや行動が続くのだが、気にせず見てゆけば最後は「おお!」というオチが待っている。

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しかし、このオチが必ずしもハッピーエンドではないところが出色だ。ボリウッド映画といえば、かねてからお定まりのハッピーエンドと出演者総出の華麗なダンスシーンがだいご味だ。しかしこの映画は必ずしもそうはなっていない。ここがこの映画のポイントかもしれない。見かたによってはタランティーノの世界がイメージできる。ラブストーリーかと思えば残虐なシーンで「あっ!」と驚かせ、全く予測不能な展開が続いてゆく。不思議な興奮と感動がゆらめいている。

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ボリウッドお得意の美男美女が次々と登場を、次々とドラマが展開する。小さな少女も現れる。そしてなんと彼女は自分で自分の誘拐を画策したりする。こうした人間関係の裏側で、ヒトの業とも言うべき本性が見え隠れするところも意味深だ。

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かこのあらゆる映画を想像させ、時代に合わせてオリジナルを生み出す力強さに感動する。こうしたドラマを映画化することは少なくとも日本では不可能だ。内田けんじの脚本を肥大化させたような部分もあって見ごたえは十分だ。おおきな爆発シーンがあったりして驚かされる。まぁとにかくご覧あれ。2時間半は決して長くない。
 

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