ボルタンスキー　Boltanski

今朝残念なニュースが入ってきた。

『心臓音のアーカイブ』を訪れた日は忘れない。素晴らしい体験。

f:id:chokobostallions:20210715055831j:plain

夏の暑い日に歩いて歩いて歩いて、海へ海へと続く道。途中でハンバーガーか何かを食べて、さらに海へ海へ。へとへとになって疲れ果てて、やっとたどり着いた場所の先に見える海。

f:id:chokobostallions:20210715060047j:plain

心臓の音が聞こえる真っ暗な部屋に入ってゆく。時々光るランプ。そして壁にあって見えることのない手に触れる何か。そして行き止まりまで行って、また来た道を戻る。この心臓音を聞くだけのスペースに誰もが感動する。母体という帰巣本能かもしれない。エントランスには、この感動を大勢の人がメモをしてゆく。２０１２年のことだ。

４年ぶりに訪れた２０１６年。『ささやきの森』に向かう。

f:id:chokobostallions:20210715060718j:plain

ここ豊島は夢のような島だ。美しい海を独り占めしたような錯覚を起こす。ここは一人で行くのがいい。『ささやきの森』に行くまでの坂道を地元の車の方が声をかけて「お連れしましょうか？」と声をかけてくれる。丁重にお断りして、自分の呼吸を感じながら坂を歩く。すると車の青年が「お疲れ様でした。どうぞ。」と誘ってくれたのが森の中。

f:id:chokobostallions:20210715061301j:plain