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しょうもない

やさしい女 Une femme douce

ブレッソンの映画をなかなか見る機会がないので、劇場で公開されたらいちはやく鑑賞しないと後悔する。『田舎司祭の日記』に続いて今年2本目のブレッソン体験。今回はドストエフスキー原作の『やさしい女

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ブレッソンの映画手法は極めて根源的で、映像そのものがアートだ。そしてそこに現れる人物は絵画のフレームの中に組み込まれている。この映画はドミニク・サンダのデビュー作というだけで十分な作りで、彼女の存在が映画全体を支配する。

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ドラマでいうと、幼い彼女(15歳ぐらいに見えたと主人公は言う)を結婚という呪縛で支配したい夫が支配する内容なのだが、彼女はその支配から解き放たれることを望んでいる。

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夫となる主人公が彼女にプロポーズする動物園のシーンが印象的だ。彼女は「結婚を目的に結婚する。」ことに異論を唱えるシーン。愛はもっと根源的だと話す。この幼い少女は男からすると手に負えない存在だ。美しいが表情はなく、言葉も少ない。

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蓮實重彦さんがコメントしているとおり、この映画は女優であるドミニク・サンダが映画の終わりに向かって成長してゆく作品だ。美しい少女が結婚を通じて大人になってゆくのと、ドミニク・サンダ自身の成長が重なる。どんどん美しくなってゆく。バスルームで石鹸を手渡しされるシーンなど、極めて美しい。

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映画のはじまりと終わりも衝撃だ。ブレッソンの映画らしく、何が起きるのか予想できない。突然はじまり突然終わる。やはりすごい!すごすぎる。
 
 
 

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