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しょうもない

時給はいつも最低賃金 和田静香著

「時給はいつも最低賃金 これって私のせいですか?」

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どこまでが本当のタイトルかわからないが、とにかく長いタイトルの本だ。
実は大島新監督の『香川1区』を鑑賞してたら、『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』というエッセイが同時発売されていて、去る10月の衆議院選挙で和田さん自身が小川純也さんの選挙事務所で働くという体当たり取材をしたときのことが書かれた本を先に読んだことがきっかけだ。先の本はあっという間に読めて、一気読みしてしまったので、勢いでこちらの本を購入したのだが、そう簡単ではなかった。『選挙活動〜』は映画と概ね重なる部分があるが、こちらは小川淳也さんと和田さんのガチ対談で、幅広い話題で食い込んでくる。しかも和田さんはご自身も認める政治の素人。そして小川さんは政策通である。持続可能な社会を作るために、正々堂々と国民に説明する、という内容だ。
途中で小川さんが、ちんぷんかんぷんの和田さんに対する説明で「和田さんに説明するのは国家的課題ですからね。」と何度もかみ砕いて丁寧に説明するやりとりが印象的だ。決して簡単な内容ではないが、広く読まれるべき本だと思う。和田さんのポップな語り口が心地いい。

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結論から言うと、和田さんはよくやったと思う。まっさらな状態からここまで小川淳也氏とほかのさまざまな著書からの引用も含め、よくぞ整理できたと思う。特に小川さんの主張は、自分のいまの状況を踏まえてもなかなか得心のゆくものではなく、種々の疑問と不安も感じる内容だ。しかし小川さんの揺るぎない姿勢の源泉はひとつに絞られる。それは「持続可能社会」を長い年月をかけて作り続けることだ。いまは残念ながら、目先の政治、有権者に阿る票集めが目的の政治が大勢を占めているが、小川さんは「見えないように隠す政治はイヤだ!」と断言するほど潔い。
増税、生涯現役、定年廃止、人口減少と環境問題など、全く耳障りのよくないことを現実に照らして説明する。実直に言えば、小川さんの主張はきっと多くの人に受入れを拒否されるものばかりではないだろうか。
しかし・・・
ここで冷静にならなければならないことがいくつかある。
例えばウルグアイのムヒカ。あるいはドラゴン桜。さらには「女王の教室」で語られたあのセリフ。
さらに『人新世の資本論』や『ドーナツ経済』へとつながる壮大なスケールの話へと発展してゆくのだ。
いまいちど学ばなければならないこと、そしてこれまでの常識を改めなければならないことが山ほどここに詰め込まれている。すごい本だった。
(=^・^=)
 

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