激動 日本左翼史 池上彰・佐藤優 「学生運動の高揚」
第2章は学生運動の高揚。1965〜1969年の4年間のことが書かれている。戦後左翼史の中でも凝縮された時期と言えよう。
アカシアの雨がやむとき
という歌がある。水木かおるさんが歌詞を書いた歌。
これこそ何をやっても無駄だった、という学生運動の敗北と虚無感を描いた名曲だ。
それぞれ1時間ものの映像が今も残る『日大闘争の記録』は見応えがある。
ここで注目するのは企業の存在だ。「日大アウシュビッツ」とまで唱われた日大が企業献金をしていた事実が明るみにでる。先ごろも日大理事長が巨額の脱税で摘発されるなど、歴史的にこの大学は不正の歴史を抱えているようだ。そして体育会系の強い日大から企業は人材を採用し、企業への忠誠を求めてゆく。闘争に敗れた新左翼は企業に飲み込まれて、次第に社会党の指示も冷え込んでゆく。
高度成長が価値観を多様化させてゆく時代である。
つづく・・・
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貼りました。みつけてみてくださいね。