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しょうもない

ウェスト・サイド・ストーリー スティーブン・スピルバーグ

ウェスト・サイド・ストーリー』劇場鑑賞。新宿ピカデリーにて。


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スティーブン・スピルバーグインディ・ジョーンズの最新作を途中で投げ出してまで作り上げたかったあの歴史に残る傑作『ウェストサイド物語』のリメイク。実は1961年版をまだ見ていない。見ていないが、どうもほぼ同じようにリメイクされたようだ。

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この映画を見て思うのは1961年版がいかにヘイズ・コードぎりぎりで作られた挑戦的な映画か、ということだと思う。見ていないし、当時生まれてもいないので断言しにくいが、シェークスピアの原作をなぜアメリカの貧しいウェストサイドを舞台に映画にしなければならなかったのか。それは時のアメリカが内政問題、特に人種政策に全く手を付けず、格差が拡大していったことが理由だったと思われる。

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そしていま、この映画が再びスピルバーグの手で作られた理由もまた、当時と同じ背景があるのではないか。移民で成り立つ国アメリカが結束するパワーは寛容だ。ところが時の大統領は隣国との間に壁を作ると宣言し、多くの人種問題を刺激し分断を広げてしまった。これらの問題を刺激することはアメリカにとって南北戦争以来抱えている問題を浮き彫りにしてしまう。もともとこの国は分断された国だからだ。

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そしてこの複雑な国アメリカについて、この映画を通して主張しようとする中心にリタ・モレノがいる。90歳になろうとする彼女が命がけでこの映画に挑戦したことで、この映画の価値が高まる。

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分断と対立を繰り返し、最後はこの対立が絶望へとつながる。しかし、この悲しいラストでリタ・モレノは銃を拾う。彼女の手に拾われた銃の意味もまた意味深い。昨年の大統領就任式で暴徒が国会議事堂を襲撃した。このあまりにも愚かな行為をアメリカだとすると、そんな国でこの映画に体を張って挑戦したリタ・モレノこそ、この映画の中心であり軸であることを示す。60年前と何も変わっていない対立を彼女は拾い上げたのである。


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ラストのエンドタイトルもまた1961年版と同じのようだ。このブロックひとつひとつは意味をもたないが、それが積み重なることで壁ができビルが建つ。その中で人々は生きている。そしてブロックの色が混ざり合うことでコントラストを放つのである。このシーンもまた意味深い。

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