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しょうもない

ゴヤの名画と優しい泥棒 ロジャー・ミッシェル

東洋経済新報社に応募したらオンライン試写会が当たった。嬉しかった。そして心から感動した。素晴らしい映画だった。
原題は”The Duke”で公爵という意味だ。

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ゴヤの「ウェリントン公爵」という作品のタイトルが映画のタイトルになっている。14万ポンド(約2,000万円)もする絵画。この公爵の目がうまく使われていて面白い。そしてこの絵画が盗まれるという話しなのだが、最後の最後まで本当のことはわからない。とにかく映画は社会に適合しない老人とその老人を支える妻の話しだ。ヘレン・ミレンはすごいね。彼女は女王も演じるしこの映画のようにお手伝いさんの役もできてしまう。スパイや機関銃をぶっ放す役だってできるなんでもできる。

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かたや主人公のジム・ブロードベンドはいかにもイギリスのお父さん。『ハリーポッター』シリーズや、メリル・ストリープが演じた『サッシャー』の旦那さん役や『パディントン』でもお父さん役を演じる。ほとんどその存在を示さずに印象を残すような俳優だ。そんな彼が今回は主人公。仕事もままらない彼が、BBCの受信料(日本のNHK)を払わない、という行為が後半に大きく響いてくる。受信料の不払いで刑務所にぶち込まれたりする。

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これは実話だそうだ。本当にあった話し。受信料の不払いと絵画の盗難がどう影響するかは映画を見ていただくほかないのだが、当時のイギリスが不景気で仕事もなく、有効需要政策(ケインズ政策)を承認した、という時代背景にあることは、東洋経済新報社の試写会らしいチョイスと言えよう。その後この国はアメリカンおレーガン、日本の中曽根などと時を重ねてサッチャーが強行な新自由主義経済へとハンドルを大きく切り換える時代の前が舞台となっている。
残念なことにこの映画の監督ロジャー・ミッシェルは65歳の若さで亡くなってしまったらしい。これが遺作となってしまったわけだ。『ノッティングヒルの恋人』が代表作。まだ若いのに残念だ。
そうそう、ラストシーンでこの夫婦が映画館で鑑賞する映画がびっくり。まさかあの映画にあの絵画が?!
(=^・^=)
 
 
 
 

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