同じ高島屋でこういう展示もあった。
宮古島のパーントゥというものとてもおもしろい。厄除けの神様が泥だらけになって子供を追いかけるという行事らしく、そこらじゅうがどろだらけにされるというのが面白い。泥の神に追われる子供たちの心境はいかに。わくわくするようだ。
秋田のなまはげにも通ずる催しで、子どもたちのほとんどは大泣きする。神に脅されて泣く、という行為は、地域で神様が常に見ているよ、ということを示すものだ。神の存在を実感する行事を子供心に焼き付けることで、悪いことはしてはいけない、というインセンティブにつながるのだろう。ここに理屈はない。
ほかにもアイヌ地方に伝わる伝統行事を昭和9年頃に撮影された映像で紹介したり、とてもバラエティーに富んだ企画となっている。小さなスペースなのだが、まれびとがそれぞれの地方に伝わり、大きな役割を担っていることを学ぶ。
まれびとは存在する。
それは信仰とか教育ではなく地域社会そのものだ。しきたりともいうかもしれない。地域社会が崩壊し、都市化がすすむことで日本は瀕死の状態に追い詰められている。都市化による巨大な経済成長という金満主義を目指したがゆえに、日本はいまおおくのまれびとを殺そうとしているようにも思える。
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貼りました。みつけてみてくださいね。