壁がある、だから行く
ラグビーワールドカップ開催中、極めて印象に残るコマーシャルが流れて、こちらもラグビーに劣らず感動した。
レフェリーのナイジェル・オーウェンさんが出ているエミレーツのCMは笑える。
古くからラグビーを見ている者にとっては三井住友銀行のCMもいい。懐かしい選手が次の世代へパスをしてゆくシーンは涙する。
しかし何より感動的なのがクボタのCMだ。Try for Dreams。
インドかとこかの田舎でラグビーで戯れる子供たち。主人公の少年の母親が具合悪くなったため、少年は水運びをするため、ほかの子供たちとラグビーができない。心配になった仲間が少年の家に手伝いに来てくれる。
これだけで終わらない。
大人になった少年は、この田舎に水道が供給される仕事で成功し、再び仲間とラグビーをして終わる、という物語。よくこの短い時間にこれだけの物語を詰め込めるものだ。
ラグビーというボールをつなぐスポーツとこの子供たちの友情を重ねている。
クボタの広告では、かつて新聞にウェールズの水処理技術の広告が印象的だった。
新聞一面にこの写真が掲載され、クボタの地道な努力が小さく書かれている。センスがいい。
クボタというとどうしてもアスベスト訴訟の印象が強いが、こうしたビハインドを企業CMで払拭しようと努力している姿勢を感じる。このような努力を素直に素晴らしいことと思っている。
目を背けたくなるような下品はCMも多いが、そんな中で時々みかけるこのようなCMを見るとホッとする。
東京在住の頃は、なんといっても東京ガスの昔の一連のCMに感動したものだ。
仕事でも取り引きがあり、イベントやショールームなどの施設はとても充実している。
CMの物語性も見事である。今この下品な街で暮らすと、あのCMを懐かしく感じる。
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