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しょうもない

あしたはどっちだ?

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あしたのジョー」というと、読んでよし見てよし。これほどまでにのめりこんだドラマもないだろう。梶原一騎原作ちばてつや作画。Wikipediaを読むと、ちばてつや先生の意思が相当ドラマに反映されているようだ。

Netflixでシリーズ放映されているのは「あしたのジョー2」で、力石徹死後の矢吹丈を描く。本もテレビもまんべんなく見たつもりだが、あらためて見直すと忘れてたり見過ごしていたシーンが多い。

 

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力石徹をリングの上で死に至らしめた苦悩する矢吹丈に、新たなライバルとして登場するのがカーロス・リベラだ。世界ランキング入りすらしていないジョーの実力をいち早く見抜いたリベラは、自分の生い立ちに重ねてジョーをリスペクトする。二人は死闘を繰り広げるがドローで終わり、リベロは世界チャンプへ挑戦してゆく。しかしすぐ、この偉大なリベロが1RでKOされたと聞いてジョーの心境が変化する。

 

リベロを瞬く間に倒した世界チャンプに挑戦すべく、ジョーは金竜飛やハリマオという難敵を減量などで苦しみながらも倒し、世界チャンプ、ホセ・メンドーサとの闘いに挑む。

 

まぁこの際ストーリーは概ね誰もが知るところなのでいいとして、まず、テレビシリーズの続編としての印象だが、テーマ曲も違うしマンモス西の声も違う。

♬サンド〜〜バァッグに〜〜♬

♫にくい〜、あんちくしょ〜の〜♪

ではない。マンモスの声もあの”もごもご感”はない。

それでも原作の強みを存分に生かしたドラマが展開され、どのエピソードもうまく演出されていた。やはりすごい!

こどドラマは最も濃厚な部分である力石徹との闘いですべてが終っている。

しかし、後半のこのドラマはジョーが”真っ白い灰”になるまでの展開を、白木葉子などの存在を媒介にして力石徹へのレクイエムのように進めている。

 

丹下段平泪橋、山谷ドヤ街など、貧しい橋の下から這い上がるジョーのストイックな性格ががっちり描かれているのである。戦後の臭いがする貧しさと、ボクサーの汗など、泥臭さと汗臭さが漂う世界を美しく演出しているところも魅力だ。

矢吹丈というたぐいまれなキャラクターに支えられつつも、この時代の貧しさと現代のデフレによる貧困とでは趣きが異なる。あの貧しさの先には小さくても胸が躍るような”光”があった。

今はお先真っ暗。

同じ貧しさでもさきに見え隠れするものの期待度で、生きる意味や張り合いが変わるものなのだ。

今は、あしたもあさっても、どっちを見ても真っ暗だ。

(=^・^=)

 

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