dalichoko

しょうもない

アーティゾン美術館

3つの展示を一気に見せる豪華な美術館だった。とても満足した。
 
美術館に行く行為は旅に似ていると思う。
 
そしてかつて旅した色々な場所が思い起こされる。
瀬戸内海だったり、養老渓谷だったり、飛騨高山だったり、高松三重の津佐久島金沢豊田市、最近だと横浜とかね。エリアソンの展示で気持ちだけニューヨークや北極に行った気持ちにもなれる。
東京に戻ってくると旅を終えたような気持ちになる。なぜなら東京にいればどんなアートも体験できる。近場の散歩で感動できる。

f:id:chokobostallions:20201017220301j:plain

このアーティゾン美術館もまたそうだ。おそらく初めて寄る美術館だと思う。
もともとはブリジストン美術館。創業者石橋正二郎氏の収集した作品群が始まりだそうだ。福岡にも石橋氏の美術館があるらしい。そう聞くと大原孫三郎を思い出す。倉敷の大原美術館にも寄った。

f:id:chokobostallions:20201017220524j:plain

この日の鴻池朋子さんの作品には心から感動した。
彼女もまた瀬戸の美術祭に参加している。その時の作品のエピソードには胸が締め付けられた。ハンセン病患者を隔離していた島があったらしい。今はもう荒れ果てたその島に道を作り、自らの作品を展示するという彼女の姿勢に共感する。これもまた旅の一種だろうか。鴻池さんとともに旅する感覚。

f:id:chokobostallions:20201017220420j:plain

『宇宙の卵』プロジェクトはヴェネチアまで飛んでゆく。そうだ、いつかは海外の美術館にも行ってみたい。そしてこの作品は、一人の作品ではなく、複数の専門家が知性を寄せ合って生み出した卵。これをヴェネチアから日本に持ち帰ってきた。そして作品の中に入り込んで、自分もまたヴェネチアに行ってきた気持ちになる。これもまた素晴らしい作品である。

f:id:chokobostallions:20201017220448j:plain

芸術なんてなんの価値もない。そう思う。
そして世の中はすべて金でしか価値を比較することができないとも思う。
 
なのになぜ人は旅するように芸術に触れたくなるのか。映画だってそうだ。目先の自分ではなく世界中から、あるいはもっと広い宇宙から自分を見下ろすような気持ちにさせる芸術に金を払って寄り添うのは、誰もが旅人だからではないか。
 
そして人はみな、ゴーギャンタヒチから問いかけた「われわれは何ものか?」に呼応する旅を続ける宿命にさらされいるのではないだろうか?それは人生という旅ともいえる。

f:id:chokobostallions:20201017220313j:plain

(=^・^=)
 
 

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

にほんブログ村 グルメブログ 日本全国食べ歩きへ
にほんブログ村

 

ブログランキング・にほんブログ村へ

 
 ★