ローズ島共和国 ~小さな島の大波乱~
充実したNetflixのプログラムについつい乗せられて、最近は家の目の前にあるゲオにも行かない。娘が漫画を借りる程度になってしまった。トレンドとは恐ろしい。経済がゴソッと動いてしまう。大手の映画会社もコンテンツ不足で悩ましい中、VODがこれほどまでに普及しては太刀打ちできないだろう。
ということで、この日はイタリア映画「ローズ島共和国 ~小さな島の大波乱~」を鑑賞した。実に面白かった。そしてなんと実話だった。
イタリアの海域を少し出たところに、自らプラットホームを作って独立国家にしようとした変わった男の話しだ。変わっているが面白い。よくよく考えてみれば、このプラットホームという発想はGoogleやyahooと同じとも言える。プラットホームを作ればそこにどんどん人が集まって経済が成り立つ。
イタリア国家はこの独立国建設をなんとしても阻止したい。しかし主人公は国連に独立国家宣言をして、それを邪魔されるとパリの評議会で尋問されることになる。
とにかくこの主人公は変わり者で、エンジニアなのだが社会にうまく馴染めない。それならば、ということで友人と海のど真ん中に基礎を作ってステージを作るのだ。これが世間に知れるとマスコミも便乗して大勢の客がローズ島を訪れる。もっと面白いのが、大勢の市民が自国の市民権を放棄して、ローズ島に移住したいと言い出すところだ。
国際政治を巻き込んだ大事件。これを面白おかしく映画いた映画だった。実に面白かった。政治家はこれに翻弄される。大いに翻弄された挙げ句、最後は力ずくで・・・おっと、ここからはネタバレになりそうなので、もしこれからご覧になる予定のある皆さんには予備知識ゼロで見ることをオススメしたい。この結末はいろいろな意味を含んでいると思う。先ごろのアメリカ大統領にせよ、日本の戦前の歴史観にせよ、昨今の中国にせよ、力ずくで・・・という意識に至るのは、それぞれに理由があるからだ。
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