dalichoko

しょうもない

1984年 ジョージ・オーウェル

とても怖かった。1940年代に生まれた1984年を予言する書を2021年に読むという行為。80年近い時間の中間点が1984年となる。簡単に言うと、

 

日本の言論統制を示すドラマ

 

である。笑い事ではないのである。

世界は第三次世界大戦後、3つの国に集約されている。管理社会が進んで街中にテレスクリーンがあって人々を監視している。法律はなく、平和省、潤沢省、真理省、愛情省の4つの国務機関があるのみで、国はビッグブラザーという指導者に支配されている。という話し。

主人公のウィンストン・スミスは真理省に勤務する役人だが、内面には反政府的な思想を持っている。1984年の社会で孤立するスミスの心象を描くのが前半で、特にこの不思議な未来社会の描き方が見事だ。当時のソビエト連邦や、ヒトラーの支配するナチスなどが重なる。

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後半は、スミスが出会う女性、ジュリアとのラブストーリーとなる。この時代に恋愛は許されない。監視社会でばれないように2人は逢瀬を重ねる。そこに2人の反政府思想を支援するオブライエンという人物が現れる。彼らは反政府的な思想家ゴールドスタインの発禁著書を読んで志をひとつにするが、実はこれには裏があって・・・

となってゆく。ここからはどんでん返しと主人公の苦しい戦いが衝撃的なラストへと向かってゆく。

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オーウェルはこの作品の前『動物農場』を進化させる形で書いているようだ。しかし、当時の東西冷戦構造が本当に第三次世界大戦が始まる事態の中で、この作品はそれこそ発禁処分になるほど虐げられた作品となってしまったらしい。

最後の拷問シーンは凄まじいのだが、スミスが追い詰められる過程と、拷問によって思想が矯正されてゆく社会を想像上の社会と見過ごすことはできない。

そして独裁政治を許容すると、歴史が塗り替えられる、という恐怖は”教科書検定”という日本の制度によって実際に起きていることを知るべきだ。このドラマでは歴史が秒単位で塗り替えられ、言葉そのものが失われゆくことが描かれる。これは現実だ。

動物農場』では、ソビエト連邦レーニンからスターリン禅譲される過程で追い出されたトロツキーのことを暗示させているが、ここではゴールドスタインが追放された反政府思想を持つ政治家という位置づけだ。

日本がすでに独裁政治になっているのを誰も言わないが、このドラマのような実情がすでに社会のあちこちに存在することを、少しだけでも意識するべきではないだろうか。言論の自由表現の自由はすでに阻害されている。日本が世界で最も危険な国なのだ。

 


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