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しょうもない

人新世の「資本論」 斎藤幸平著

たまたまだが、昨日ノーベル物理学賞の発表があって、機構物理学者の真鍋淑郎氏が受賞されたが、本書にも重なる部分がある。

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実はこの本の前に『真説 日本左翼史』という佐藤優さんと池上彰さんの対談本があって、その中で触れていて興味が湧いた。それはつまり「資本論」という共通項によるものだ。斎藤幸平氏の著書を紹介したい。

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冒頭のリードがすごい。「SDGsは大衆のアヘンである」とか、「私達は毎週、クレジットカード1枚分のプラスチックを食べている」とか、炭素税を否定するなど、あらゆる社会構造を否定する。全否定だ。この毒々しさは、まさにグレタ・トゥーンベリさんの活動を遠回しに支援しているようにも感じさせる。(本書でもトゥーンベリさんのことは触れられている。)
 
第一章 気候変動と帝国的生活様式
大加速時代。日本を含む二酸化炭素最大排出量上位5カ国で世界の60%の二酸化炭素を排出している、という事例を皮切りに”帝国的生活様式”を示す。それは例えばファストファッションなどの廉価な衣料品などが、どれほど劣悪な環境にある労働によって生み出されているか見えない状態、それを帝国的とする。これはマルクスが予言した「転嫁」という概念に続くもので、リービッヒの『略奪農場』に刺激を受けたマルクスは劣悪な環境を不可視化して見えなくしてしまうということだ。

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ローザ・ルクセンブルクの「社会主義か、野蛮か」という警告につなげる。

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第二章 気候ケインズ主義の限界
経済は成長と破壊というジレンマを抱えている。まさにジェヴォンズのパラドクスだ。このジレンマを調整するための大きな政府、ハーベイロードの前提によって為政者によるバランスを目指したケインズ主義だが、著者はもうケインズすら否定する。

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技術革新でこうした気候変動を補おうとするとどうなるか。例えば電気自動車を普及させるには電池が必要だ。しかしその電池は限られたコバルトの採掘とリチウムを生産するための多量の地下水によって作られる。いずれにしても地球環境に優しくない。
これらの「絶滅の道」をたどる社会は、見せかけの善意では救えない。ではどうするのか?
 
あとは次回・・・衝撃的な提案へ。
(=^・^=)
 
 

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