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しょうもない

ミックステープ 伝えられずにいたこと Netflix

ミックステープ』をNetflix鑑賞。小気味よく惹きつけて幅広い鑑賞者を呼び起こす見事な映画だった。
孤独な少女、日本だと小学6年生ぐらいの少女は祖母と二人暮らし。ある日亡くなった自分の母が残したカセットテープを聞いて様々なことの目覚めてゆくというお話。そしてそのミックステープの中身に驚くべき秘密が隠されていた、という物語。少女がどんどん成長してゆく可愛らしい姿が描かれる。

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ときは1990年代も終わる頃、2000年問題といって忘れてしまった方も多いかもしれないが、年代が代わることどコンピューターが全て麻痺するのではないか?という懸念が今思うと都市伝説のように広がって、世紀の終わりがやってくるようなちょっとした騒ぎになった年。そこから遡って、主人公の少女ビバリーが母親の聞いていたカセットテープの曲を再生するのね。これ着想が面白い。

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つまり、2000年前夜のできごとを、さらに10年ほど遡った時代に流行った曲で盛り上げるのである。しかもその中には、ザ・ブルーハーツの『リンダ・リンダ』が含まれているのである。こう聞けばビバリーの母親がパンク好きだったことがすぐわかる。この時代の楽曲が我々でも親しみを感じる曲があって懐かしい。日本語の歌詞がわからなくて、家の反対側に住んでいる東洋人の女子に声をかえたら台湾人んだった、というオチも笑わせる。この純粋で健気なビバリーが実に可愛らしい。

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少し年上のお姉さんや、中古レコード店のアンチ(あだ名)などのキャラが折り重なり、二人暮らしの祖母との距離や、学校で孤独だった彼女の発露などが描かれ、そこに流れる楽曲もまた物語とシンクロしているのだ。チープ・トリックやロキシー・ミュージックなどまで混在していて感動する。まさか!というレパートリー。


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”More than this”が1982年、”リンダ・リンダ”が1987年、”サレンダー”はもっと昔で1978年だと聞くと、やや脈絡がないようだが、自分的にはジャストミートだ。どの曲にも思い入れがある。そしてこのドラマの時代、2000年はミレニアム、時代の終焉と始まり、つまりはリボーンを思わせる混沌の中で、世界はどんどん国境というボーダーを消し去ろうとする時代でもある。この自由で闊達な少女の孤独を思うと、あれから20年という時間は、さらに子どもたちを不安に導いているようにも思える。常に時代は過ぎ去り忘れられる。

 

 

 
 
 

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