ボブ・マーリー ReMastered: Who Shot the Sheriff?
2018年にネットフリックスでリリースされたボブ・マーリーのドキュメンタリーを見た。
ボブ・マーリーについてここで語ることはしないが、なんというか昨日の大島渚の映画が異常な反響を寄せていたりすることとボブ・マーリーが注目を浴びる現象は親しい気がする。政治もだめ、国民もだめ、メディアはクソだ。そんな時代に楔を打つという姿勢をどこか人々は忘れている。
例えば、
「日本が世界で最も報道の自由が失われた国である。」といえば「ウソつけ、北朝鮮のほうがひどいだろう。」と反応する愚か者がこの国に1億人いる、ということなのだ。何しろ「表現の不自由」を示す芸術にときの政治家が口を出すという国である。あのとき日本は終わったと思った。その政治家に対してというよりも、あの下品な政治家を選んだ人々がもう終わっているという意味だ。
このドキュメンタリーは、選挙で二分するジャマイカの政治を和解に持ち込もうとしたボブ・マーリーを世界中が注目し、彼の動きを警戒していたということが語られる。なんとCIAまでが動いていたとは驚きだ。
彼は何度も銃弾を浴び、命をかけて彼のメッセージとともにムーブメントを起こしてきた。そんな彼を政治が警戒していたという歴史の恐ろしさ目の当たりにする映画である。
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このシーンが好き。2人が何も会話しないで海を見つめるシーン。そしてずっと表情を頑なにしていたメアリー(ケイト・ウィンスレット)がシャーロット(シアーシャ・ローナン)を笑顔で海にいざなうシーンがいい。とてもいい。映画なんてたったひとついいシーンやいい言葉があれば成立するんだと思う。この映画は極力セリフと音楽を除外して自然の音、風や海、鳥や虫の声を折り重ねる。そして小さな昆虫などのクローズアップを写して、人の社会の愚かさを示したりする。なんというセンス。
大英博物館でメアリーが振り返るこのシーンもいいね。額縁に囲まれるメアリーの肖像。なにしろあの『タイタニック』で世界中を愛に包んだローズ(ケイト・ウィンスレット)が、こんなに手を汚して無表情で過ごす寂しい女性を演じるなんて1990年代に想像できただろうか。メリル・ストリープの正当なる後継者と言っても過言ではない演技力。
戦場のメリークリスマス 4K修復版
公開された1983年も見たし、その後映画館やビデオなどで何度も見た。
そしてまた今回、この映画を映画館で鑑賞して多くのシーンに涙する。
ほとんどたけしさんがこの映画をリードしているとしか思えない。たけしさんの下手くそな演技がこれほどマッチしている映画が存在するのか?デヴィッド・ボウイもトム・コンティも素晴らしいのだが、当時ド素人のたけしさんと坂本龍一さんでないとこの映画は成立しない。今見ても、この2人の演技にハラハラする。あまりにも下手すぎて。
でも、
それでもこれは間違いなく歴史に残る傑作である。
そして同じ時代にこの映画を何度も見てきた者として、どのシーンにも思い入れがある。ジョニー大倉さんや内田裕也さん、そして内藤剛志さんはこの映画の再上映に寄せてこのようなコメントをされている。
この映画の普遍性は単なる同性愛とかなんとかいうことだけではないだろう。この映画の根底に隠された本当の戦争に対する大島渚の考えは、ほかにあると思う。いまあらためてそう思う。日本の武士道は八紘一宇思想などを理解しようとしない外国人との対峙が、彼らの内面にも自意識を疑うような感情が揺れ動くシーンがいくつもある。
大島渚はテロリストであり革命家だった。その大島作品をいま見る価値は必然だと思う。
(=^・^=)
JUNK HEAD 今すぐ映画館へ!
大東亜戦争 大島渚
映像を見せて、見る側にシンクロさせてゆくという手法は大島渚の特徴とも言える。例えば『新宿泥棒日記』や『夏の妹』などがそれだ。主人公の少女をレイプしたいという気持ちを誘引するような展開にどぎまぎする。これは後の『愛のコリーダ』や『愛の亡霊』、その果てに遺作となる『御法度』までつながるものではないだろうか。大島は常に禁断のテーマを突きつけて見る側を脅迫するようだ。
大島渚研究の大作を作られた樋口尚文氏の言葉にもある通り、大島渚作品はひとつとして同じものがない。これだという作家性をほとんど無視して、変化し続けることを生涯のテーマとしていたようだ。それは奇しくも『戦場のメリークリスマス』のデヴィッド・ボウイと同じだ。隔たる世界の2人 Two Distant Strangers
もしかすると、アメリカという国が分断するのをコロナという疫病が阻止したのかもしれない。そんなことまで思わせる素晴らしい映画。映画は黒人への偏見だけでなく、格差社会なども匂わせる。それはブルース・ホーンスビーのこの曲に秘められてたりする。
They say he little boy you can't go
Where the others go
'Cause you don't look like they do
Said hey old man how can you stand
To think that way
Did you really think about it
Before you made the rules
He said, SonThat's just the way it is
Some things will never change
That's just the way it is
But don't you believe themBruce Hornsby & The Range " The Way It Is""
ミネソタで有罪判決が出たらしい。この映画で苦しみを分かち合えることができるだろうか。https://t.co/H2MldV9rOZ
— dalichoko (@chokobo88428241) April 21, 2021
隔たる世界の2人 Two Distant Strangers - dalichoko https://t.co/dwRVZet4Hj