アメリカン・ユートピア American Utopia
デビッド・バーンとスパイク・リーによる『アメリカン・ユートピア』を鑑賞。
公開が延びていたが、なんとか鑑賞できてよかった。
シネクイントって渋谷に2つあって、勘違いしそうになった。パルコの8階が今回の劇場。小さいながらもシートがふかくて立派な劇場でした。席を一つずつ開けてましたが、どうやら満席だったようです。そりゃそうです。これ今年1番感動した映画です。
デビッド・バーンというとトーキング・ヘッズのフロントボーカリストとして、あるいは環境音楽の先駆者ブライアン・イーノとの連作、または坂本龍一さんとともに『ラスト・エンペラー』でアカデミー賞を受賞した偉大なアーチスト。その彼がここに至ってこの映画をスパイク・リーと組んで作った理由の大きなひとつがジョージ・フロイド事件だったとは驚き。『隔たる世界の2人』という短編映画が重なる。あるいは『See You Yesterday』もそうだ。
冒頭のシーンから涙が出てくる。デビッド・バーンがデスクに座って脳の説明をする。そして脳があらゆるバランスをとっていることを説明する。その後に出てくるコーラス兼ダンサーの2人。濃いメイクをした男性と男勝りの女性。もうこのワンシーンでこの映画た多様性を意味することがわかる。このあたりからもうわたくしはおろおろする。尋常ではいられない。
曲の終わりに、子供の脳が最も情報量が豊富で大人になるに従って劣化してゆくものであることが説明される。ほかにも選挙のこと。わずか20%の投票率で国政が決まってしまう矛盾。日本の政治はまさにそれだ。投票率が下がったほうが与党に有利な政治ってどうなんだろうか。
このステージを構成するのはデビッド・バーンと11人のメンバーだ。彼らもまた多様性そのものだ。アメリカだけでなく、敢えてアメリカと隣接する国からの有能なアーチストをより集めた。彼らの演奏も踊りも何もかもが計算しつくされたものだ。そしてステージセットは極めてシンプル。バーンはそのことも説明していて、人は物ではなく人の動きを最初に察するらしい。そのとおりだろう。彼らが裸足でパフォーマンスすることにも意味がある。彼らが全てをさらして観客と向き合おうという意思表示だ。
このステージが企画されて、ジョージ・フロイド事件が発生して、アメリカが分断の危機にあるこのときにこのステージを映画として広く公開する意義はとても重たく深い。”Hell You Talmbout”を会場の聴衆とともに絶叫するシーンでは意味もなく涙してしまった。その迫力に圧倒される。
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