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しょうもない

キネマ旬報ベストテン 2021年度

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そして2021年度が先ごろ発表になった。表彰式をまったりと堪能してしまった。


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何度か表彰式に参加させてもらった頃がとても懐かしい。

今村昌平監督の『黒い雨』が最も古く、周防正行監督の『しこふんじゃった』や崔洋一監督の『月はどっちに出ている』、黒木和雄監督の『美しい夏キリシマ』などが思い起こされる。『黒い雨』の年、田中好子さんをロビーでお見掛けして、あまりの美しさに圧倒された。当たり前だが映画のイメージとは全く違う田中好子はとておきれいだった。

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途中ご病気でお休みされた時期を除いて、長年この司会を務める笠井信輔さんもまたよかった。感想文を代読されるあたりはさすがプロだ。
さて2021年を唐突に総括すると『ドライブ・マイ・カー』というか濱口竜介監督の年として記憶されるだろう。映画のクオリティもそうだが、世界の名だたる映画賞を獲得して外周を固めて獲得した印象だ。これは日本映画の在り方として残された道。是枝裕和黒澤清園子温など、海外で一定以上に知名度があることが、日本映画最後の道だ。この国はもうかつての大映画会社システムのような力を失い、自らの資本で映画を作ることができなくなった。そのうえ出資者の顔色をうかがいながら作る映画なので、どれも口当たりのいいぬるま湯作品ばかりになる。

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その中で燦然と輝きを見せたのは、言うまでもなく原一男監督の『水俣曼荼羅』だ。文化映画部門で堂々の一位を獲得した原一男監督は、「水俣が終わっていない。始まってもいない。」ことを力説する。その強いメッセージは映画を愛で包む。3度目の受賞でありながら集大成のこの作品は、全部門を通じて最も輝かしい功績を残したと思う。
外国映画はクロエ・ジャオの『ノマドランド』読者部門も含めて受賞。ただ、評論家部門で『ボストン市庁舎』『アメリカン・ユートピア』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『少年の君』などが上位にランクされているのはうれしい。ここはキネマ旬報を信頼したいところだ。
しかし、原一男監督がツイートしていたとおり、文化映画とドラマ部門の隔たりが分かりにくい年でもあった。それはドラマが現実を超えられないことの証でもある。ドキュメントとドラマの違いがどこにあるのか?という曖昧な部分を残した結果でもあった。
事実は小説やドラマより美しい。
これを問うた年であったとも思う。
(=^・^=)
 
 
 
 
 

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